沈殿物を撹拌

思ったこととか感じたことの備忘録です。

大阪で不妊治療の話題に。

週末を使って、神戸と大阪に行ってきた。

主人が日曜に趣味のマラソンに参加しがてら、大阪在住時代(主人は元転勤族)の友人に会うというので、私も応援と挨拶を兼ねて同行。

 

お昼の便で羽田空港から神戸空港へ。

実は、36年生きてきて初めて羽田空港の国内線を利用する。東北出身なので主要都市は仙台空港から繋がるし、海外だったら成田空港だし。空港に着くと、“テレビでは見たことあるけど実際に見るのは初めて”という何やら芸能人に会ったような不思議な気分になった。

 

神戸に着くと、日曜に行われる神戸マラソンのゼッケンは事前に取りに行かなければいけないらしい。空港から市街地に繋がるモノレールの途中駅で、エントリー受付に併せてフェスっぽいものも開催しているとのことだったのでそれも覗いてみる。スポーツ用品やプロテインはもちろん、地元特産品やランチパックの限定品なんかも販売してて盛り上がっていた。外では出店があったので、明石焼きを買って食べる。熱くて美味い。

 

その後は神戸三宮駅から電車で大阪の十三へ。主人がリピーターのホテルがあるらしい。駅から5分ぐらい歩くと、何やら大人のホテルが密集してるエリアが…。おいおい、安いからってどんなホテル使うんだよ!と思ってたら、建物の間に普通のビジネスホテルがちゃんとあった。

中は綺麗で広いツインルームで、お風呂のアメニティも充実しているしベッドもひろびろした良いホテル。部屋で少しゆっくりしてから、主人の友人たちに会いに梅田の居酒屋へ。

 

ご友人は女性2人と男性1人、主人が大阪時代に通ってた英会話スクールの元生徒仲間とのこと。主人よりも若干年上の諸先輩方で、沢山の興味深くて楽しい話を聞けた。

英会話を習ってる人たちによく感じるのは、年齢関係なくアグレッシブで好きなことを楽しんでる人が多いと思う。そんな中、私が妊娠中でお酒を飲めないことを告げると、流れで不妊治療の話になった。

 

男性は今5歳の息子さんがいて、不妊治療のうえに授かったらしく、女性のうちの一人は現在治療休止中で、卵子凍結をしているらしい。どちらも治療費に「ちょっといいランクのレクサスが買える」と言っていた。不妊治療費を車の価格に例えるのはよく聞くのであるあるネタなのかも。

女性はペットを5匹飼っていて、趣味も充実しているので子供を持ちたい気持ちが少なくなってると話していた。

 

関西特有のあっけらかんとした口調で話していたので妙に気を使う雰囲気にはならなかったけど、私はちょっと羨望の眼差しで見てしまった。私たち夫婦は結婚する時点で、高度不妊治療はしないと話し合っていた。そりゃあ、数年経ってやっぱり子供が欲しくなったら考え直すかもしれないけれど、ぶっちゃけそこまで金銭的な余裕がないと思ったからだ。それなら、夫婦二人で働きながらあとは趣味や旅行なんかを楽しみながら生きる人生もいいと思っていた。

何だかんだで結婚一年で自然妊娠した時、私は主人に「本来なら必要だったかもしれない不妊治療費や通院の時間、精神的な大変さを負担しなくて済んだのは本当にラッキーなんだから、この機会を大切にしよう」と言った。その時、私は主人が不妊治療の何たるかを全然知らないと思い込んでいたけど、もしかしたら友人からいろんな話は聞いていて、その可能性も考えていたのかもしれない。

妊娠はもちろん嬉しいけど、本来予定してたオーストラリアへのハネムーンや、毎年行ってたユニバーサルスタジオ、都心での再就職のチャンスとか、そういったプランが無くなったのが惜しくなくもないわけで。趣味を楽しみながらキャリアを積んで、かつ数百万の不妊治療費が捻出できるご夫婦は本当にすごいなぁと思ってしまった。

 

見聞が広がるような話が色々と聞けて楽しい大阪の夜だった。

次の日、主人はマラソン本番なのでホテルに帰ったら早めに休んだ。