沈殿物を撹拌

思ったこととか感じたことの備忘録です。

単語だけで成立する謎の会話

暴風の音で早朝に目が覚めた。

起き出して居間でニュースを見てみると、広い範囲で暴風警報が出ていて交通機関にも影響が出ているらしい。

都心でこんな風が吹いたら電車に遅れが出まくってテレビでは中継が出まくって半パニックになるんだろうけど、1時間に一本のローカル線しかない地元じゃパニックになんてなりようもなく、強制的にいつもの日常を過ごさなきゃならない。

私は19歳まで地元で育ったけど、テレビ局もラジオ局もない地元では余程の大事件がない限り報道や中継がされることなんてなく、世間的には誰も気にしない打ち捨てられた土地のような疎外感をいつも感じて育っていた。そんな感覚を久々に思い出した。

 

朝ごはんを食べて、母や祖母と一緒にワイドショーをあーだこーだ言いながら見る。誰かとディスカッションしつつ見るテレビは楽しい。

祖母はデイサービスに出かけていったので、お昼は母・父・私の3人で食べた。母は午後からお茶教室に行くらしい。両親は「着物?拭くか?」「車?」と、単語だけで謎の会話をしている。

どうやら「(今日は)着物(で行くのか?) (それなら)拭くか?」「車(を拭くって事?)」という意味だったらしい。車がホコリや泥で汚れていると乗り込むときに着物が汚れるだろうから拭いておこうか?という父の優しい配慮だったそうだが、側から聞いてたら何のことかサッパリだ。結婚も40年ともなると単語だけで会話が成立するのだなぁと感心した。両親は自分たちの会話が改めて考えると面白かったらしく笑っていた。

 

食後にぼんやりしていると家の電話が鳴った。母は着物の着付けをしているので私が出ると、祖母が行っているデイサービスの職員さんからだった。祖母は腰が痛くて具合が悪いので帰りたいとのこと。

父が迎えに行って、帰ってきた祖母はそのまま自室で寝た。ちょっと心配だが寝てるのが一番だ。

 

私も暴風の音で眠れなかった分午後に眠くなったので二階で昼寝。実家付近は5時になると童謡「からす」が流れるのでそのメロディで目が覚めた。

夕飯を食べてお風呂を済ませ、再びダラダラと過ごす。夜中にみた月曜から夜更かしで、前側に背負っていたリュックを一発で後ろ背負いに直せる方法を紹介していて感心した(リュックと身体の間に手を入れて腕をクロスし、そのまま万歳するという方法)。向こうに戻ってリュックを背負ったら早速試そう。