沈殿物を撹拌

思ったこととか感じたことの備忘録です。

元旦早々大移動

あけまして2019!

 

2歳と5歳の甥っ子たちの賑やかな声で目が覚めた。私たち夫婦は居間に続いている仏間に布団を敷いて寝ていたので、襖越しに声が丸聞こえだ。グダグダと寝てても仕方がないので起き出す。新年初日の朝も快晴だ。

 

布団をしまうと、母と妹は台所に立ってお節とお雑煮の準備をしていた。私と父はホットプレートで餅を焼く係。お重にお節も詰めて、正月らしい朝の食卓。お雑煮はスルメで出汁をとった醤油味で、根菜と凍み豆腐、セリが入った汁にお餅を入れて、仕上げにイクラを乗せる。それとあんこ餅の二種類を食べるのが我が家流。本当はお餅をたらふく食べたいけど、体重が気になるのでちょっと抑えめにした。

 

食事が終わると子供たちのお楽しみ、お年玉タイム。まずは祖母が口火を切って子供たちに渡す。2歳の甥っ子も「どーも!」とお礼を言えていて微笑ましい。私たちも主人が代表して甥っ子姪っ子全員にお年玉を渡していると、なんと、祖母は大人全員にもお年玉をくれた。私と主人にもそれぞれ個別で包んでくれてありがたいやら恐れ多いやら。「このまま自分のお小遣いにしちゃおうか…」という思いが頭をよぎったけど、主人が真っ先に祖母へ「ベビーカーの代金にします!」と宣言したのでハッと我に返った。新年早々、金欲にまみれた自分を恥じる。

妹も家族全員のお年玉を回収していた。甥っ子姪っ子(特に姪っ子)のブーイングに混じって、旦那さんもどうにか妹の徴収をかいくぐろうとしていたけど、虚しく回収されていた。もちろん、妹も勝手に使い込むことなどしないで、きちんとしたタイミングで家族に渡すつもりらしい。

 

ワァワァしたお年玉セレモニーが終わり、兄家族と妹家族、父と祖母と主人ははお参りに地元の神社へ。私は母と留守番。妊婦特権でゆっくりさせて貰えるかと思いきや、掃除機かけのミッションが与えられる。まぁ動くのはやぶさかではないのでガーガーと張り切ってかけた。

みんなが帰ってくると、妹が買ってきてくれていた流行りの生食パンを使ってサンドイッチのお昼ご飯。昨晩、お店のミスで大量に手に入ったお寿司もまだあるので、それも食卓に並べる。サンドイッチを食べている時に意気揚々と「お寿司もあるよ〜!」と出されるシュチュエーションもなかなかレアだ。これは新年早々めでたい気持ち。

 

食後に妹夫婦と主人が庭で何やら話しているので行ってみると、以前話していたチャイルドシートのお古を持ってきてくれたとのこと。今年13歳の甥っ子が生まれた時から、3人の子供たちを乗せて車内での安全を確保していた年季入りだ。子供衣料品店で売っているカバーを付ければ付ければまだ使えそうなのでありがたく頂くことに。

 

私たちは午後の飛行機で九州に飛ぶので、お昼を食べたらそろそろ出かける準備をしなければならない。仙台空港までは妹家族が送ってくれるとのこと。兄家族も、2歳の息子が最近飛行機に興味があるとかで、一緒に来たいらしい。それに私の両親も加わって、お見送りの大移動になった。

 

空港に着くと、帰省ラッシュの影響か駐車場が満車だった。とりあえず先に降ろしてもらってチェックイン。義実家に渡す手土産なんかを見繕っているうちに、無事駐車ができた妹家族と合流。展望デッキで飛行機を眺めていると、館内放送で私たちの乗る飛行機が整備不良で出発が遅れるとの案内が…。マジかい…。

東京駅での新幹線故障に続いて、ここでも遅延とは。後からやってきた兄にもそのことを伝えると、「このままだと九州でレンタカーがエンストするかもよ」と脅してきた。やめてよー、と言いながら、航空会社のカウンターに行くと遅延のお詫びに空港内のレストランで使える1000円分のクーポンをもらえた。家族は駐車料金が更新される前に帰るとのこと。時間が延びたことでゆっくりと家族と過ごすことが出来た。別れ際に握手をしたりハイタッチをしたりして、5歳の甥っ子は主人と私にぎゅっと抱きついてきた。可愛い子だなぁと単純な伯母はデレデレしてしまう。中学生の甥っ子はもう素っ気なく帰ってしまうかと思いきや、「…頑張れよ」と激励の握手をしてくれた。その一言が嬉しくて思わず大げさにはしゃいでしまった。いま思うと、大げさにはしゃぐことで甥っ子が恥ずかしいと感じたかもしれない。ちょっと悪いことをしてしまったか…と反省するも、嬉しいことは嬉しい。

 

出発が遅れたことで夕飯どきになってしまったので、クーポンを使って食事をする。和食レストランで蕎麦と天丼のセットを頼んだ。食後はラウンジでコーヒーを飲みながらぼんやりする。主人は空港のラウンジが大好きで、ここでゆっくりすることを前提に時間に途中を持って行動してくれるので心配症の私もやきもきせずに済む。思いがけず空港内でのんびりと過ごしているうちに、ようやく出発の時間。

保安検査を済ませて出発口に行くと、周りは子連れでいっぱいだった。妊娠中なので優先搭乗にて案内されるんだが、同じく優先される2歳以上のお子様連れも多いので行列が出来ている。年始の旅行って場合もあるんだろうが、恐らく帰省客がほとんどだと思うので、世の中には私たちと同じように東北×九州の組み合わせ夫婦が多いのかとちょっと嬉しく頼もしい気持ちになった。

 

搭乗後はなんの問題も起きず、無事に離陸。対して揺れもせず、飲み物のサービスも無事に受けて、ウトウトとしているうちに福岡空港に着いた。2年前に主人に連れられてうまれて初めて訪れた福岡だけど、今はもう見慣れた土地になってしまった自身の環境の変化にしみじみと驚く。

到着後はいつも借りているレンタカー屋へ。今回は私も運転する可能性があるので免許証を提示する。ここのレンタカー屋は2年前から使っているけど、待合室にペッパー君がいる。いるのだが、プログラムがデフォルトからさしてカスタマイズしていないようで、正直なんの役にも立っているように見えなかったのだが、その後、行くたびに脇に追いやられ、あげく電源を切られ、今回見てみたら布がかかっていた。世の中にはこういうペッパー君が数多くいるのだろうな。

 

兄がエンストを脅してきたが、トラブルもなくスムーズに義実家へ到着。予定よりだいぶ遅れてしまったけれど、義両親はいつも通り暖かく迎えてくれ、妊娠中の私を気遣ってくれた。さっそくお風呂を頂いて、夜更けまでいろいろとおしゃべりをしてから就寝。

2階への階段に、新しく手すりをつけてくれていた。私が転倒しないように慌ててつけてくれたらしい。こういう細やかな気づかいが本当にありがたいと思う。

用意してあった布団もあったかくて、夫婦揃ってすぐに寝た。