沈殿物を撹拌

思ったこととか感じたことの備忘録です。

ビシッとカッコいい解決策が思いつかない

今日も友人とお喋りがてらランチ。店は鉄板焼きを選んだ。

小さな子供がいると鉄板焼きのお店は危なくてしばらく行けなくなるので、喜び勇んで揚々とお出かけ。

 

お好み焼きと焼きそばの小さめサイズに、サラダ、デザート、ドリンクバーのセットを注文。じゅうじゅうと焼きながら話に花を咲かせる。

友人は来年受験を控えた娘のことで頭がいっぱいのようだ。私も友人も専門学校卒で、大学受験とは縁がなかったので自分自身の経験からのアドバイスができない。娘さんは、高校内での成績はそこそこいいが、模試の結果は芳しくないようで、学校の課題とは別に受験や模試の対策を考えなければならないが、そのための勉強時間作りに苦慮しているようだ。結果として、自分から「スマホを親に預ける」という選択をしたらしい。そうすると、手持ち無沙汰な時間が増えて勉強時間が増えたとのこと。

私としては、まず自分から「スマホを親に預ける」という提案をした時点でえらい…えらすぎる…と感心した。17歳の高校生が自分でスマホを…親に。えらい。

 

他にも、高校生となれば、大人でも正解がわからない悩みを抱えることも多いようで、そのせいでストレスを溜めたり悩んだりもするようだ。

娘さんの通う高校は1クラス30人に満たない(少子化…!)ので、男女が分かれる体育の時間は2クラス合同らしい。そんな中、娘さんは別のクラスのちょっと浮いてて同じクラスに友人がいないらしい子に気に入られたらしく、その子が一緒に行動をしたがるため、自分が他の子とその子の橋渡し役をやらざるを得なかったり、自分が仲のいい子と一緒に行動できなかったりとストレスになっているとのこと。

体育は月曜、水曜、金曜とあるが、その日は帰宅するたびにぐったりしているそうだ。

 

まぁ、よく分かるし大人でも良くある話だと思う。

 

・自分とは波長が合わなかったり、やたらと気を使わなきゃいけない人から何故か懐かれる。

・自分には何の原因も責任もないのに、なぜか周りの気を回す損な役をさせられる。

 

そんなことは、自分の経験上でもチラホラと覚えがある。娘さん曰く、「自分がクラス内でハキハキとした目立つタイプじゃないから話しかけやすかったんだろう」と分析していた。そういうのもあると思う。私も、人に道を聞くときは親切そうな話しかけやすい人を選ぶし。

だいぶ悩んでストレスをためているそうなので、社会人経験のある大人として、娘さんに何か一発解決する的確なアドバイスをビシッとカッコよくしたいところだけど、情けないことにどうにも思いつかない。

娘さんとしても、「一緒に授業を受けるつもりはない」なんて、その子にハッキリと言うのも違うと思っているし、そもそも意地悪や無視をしたいわけではないのだ。とても良く分かる。

ウンウンと考えながら、そういえば、と思い、私は友人に対して一つの話をした。

 

今日の朝、私の母が携帯のメール画面を見ながら悩んでいた。なにごとか、と話を聞くと、母が学生時代から仲良くしてるグループ内が最近ちょっと不穏な空気になっているらしい。

メンバーの一人である女性が、髪を染めるのをやめて流行りのグレイヘアーにしている。しかし、見慣れた髪の色から変わったことに違和感を感じる男性メンバーがいて、その人は会うたびに「前の方が良かった」「黒く染めるべきだ」と指摘してくるそうだ。

女性としてはそれがまぁ大きなお世話でウンザリしており、最終的にはその二人が不仲になりつつあるせいで集まり自体も開催しにくくなっている。しかも、2年前に別のメンバーの一人が病気で急逝してしまったのもあって、そろそろ解散か、という雰囲気にもなっているそうだ。

 

母はグループのまとめ役のような役割になっており、長年続いたグループがこのような形で自然消滅するのは不本意だそうで、どうせなら「とりあえず解散式」という名目で最後にもう一度集まりたいと思っている。そんなわけで、グループ内で一番仲が良く話がしやすい人に先に連絡を取り、その提案について相談してみるとのこと。

 

ハタから聞いたら、仕事でも義務でもない友人の集まりだし、母にはなんの原因も責任もないのだから面倒ごとは放っておいて自然消滅でも良いのではないか、と思わないでもないけど、母やっぱりそれを良しとはしたくないらしい。その気持ちも良く分かる。

つまり、私が友人の娘さんに伝えたいことは、63歳になっても周りに気を使いながら自分が気苦労を背負っていろいろ悩むシーンはあって、それはクラスで目立つ子だろうが大人しい子だろうが人生レベルでみると満遍なく巡ってくる、ということだ。娘さんは「何で私がこんな理不尽な役を…」と思ってるかも知れないけど、17歳の今、たまたまその役割が巡ってきたのだと思う。

 

何の解決策でもないけど、と言ったけど、友人は結構納得してくれたようで、娘に早速伝えてみる、と言ってくれた。そういう悩みは自分だけではない、と感じてくれるだけでも私としては嬉しい。

 

鉄板焼きを食べて、話し足りないのでマックに移動してひたすらお喋りして帰った。友人は帰りにバームクーヘンをくれた。いつも気を使ってもらえてありがたい。

 

夕飯後、夜にテレビをつけたら「おもてなし基礎英語」がやっていたので見る。

How does two weeks sound? 2週間はどう?という意味だ。何かを提案するときに使うカッコいい言い回し。覚えておこう。